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コラム

Vol.01 『サッカーの楽しさの原点がここにある』 …三浦泰年

2011年1月16日

三浦泰年

フットサルの魅力?! それはサッカーの縮小版として自分の理想とするプレーに挑戦でき、楽しめることだ。真剣な戦いの中にも、笑いがあり、年をとった元サッカー少年から、サッカーを始めたばかりの少年まで、幅広い年齢層で楽しめる、それがフットサルなのだ。

僕は20年前のブラジル留学時代、よくフットサルをやった。試合に出場できない週末、町の仲間たちや、日本人留学生でチームを作り、夜になると、お腹の出た親父チームから町のチャンピオンチームまで、いろんな仲間と試合をやった。もちろんすべてが真剣勝負だが、そこには何の利害関係もない。勝ったからトロフィーがもらえるわけではなく、負けたからといって、戦う場を失うわけでもない。ただフットサルが、サッカーが好きで集まってくる仲間がそこにいて、集まれば試合が始まる。ただ、それだけだ。

フットサルとの出会いは、高校時代、16才の頃。ペレの次にブラジル代表の10番を背負ったリベリーノがフットサルの普及のため、静岡にやって来た。セルジオ越後氏らによるチームと試合をやり、見に行った僕はその面白さに度肝を抜かれ、その魅力を実感した。いや、それは僕に限ってのことではない。例えば、弟のカズはブラジル留学当初、サッカーをうまくなるためにフットサルをやり、15才の時には所属していたジュベントスで全国優勝を実現した。ロナウドの素晴らしいトーキックも、フットサルがその原点となっているし、リベリーノとロナウドの技術もフットサルで磨かれた。つまり、フットサルはいつの時代も、サッカー普及に欠かせない要素をたくさん含んでいて、イコール、今後の日本サッカー界の普及においても大事な役割を担うスポーツと言えるのだ。

そのフットサル普及のために…いや、そんな大げさなことではなく、とにかくフットサルが大好きな僕が、自分の基地感覚で都会の真ん中にフットサルスタジアムを作った。ここを拠点に、数多くの人にサッカーを楽しんでもらい、その姿を見ることで、僕らプロスポーツアスリートにとっても、自分の原点を思い起こさせる空間になればと思っている。サッカーを愛する皆さんのかけがえのない場所として、「サッカーが好きだ」という思いが溢れるスタジアムになることを願っている。

プロフィール

  • 名前:三浦泰年
  • 生年月日:1965年7月15日生
  • 出身地:静岡県静岡市
  • 主な経歴:84年、静岡学園高校卒業後、ブラジルのサントスFCへサッカー留学。帰国後の86年、読売クラブに入団。Jリーグ創設時の92年には清水エスパルスへ移籍。以後、弟 三浦和良と共に「三浦兄弟」としてJリーグ及び日本サッカー界の人気を支える。2003年、現役引退。ヴィッセル神戸の統括本部長、コーチなどの経験を経て、少年サッカークラブFCトッカーノを設立。現在は北九州ギラヴァンツにて監督を務める。